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講演会の要約、どう進めるべきか

time 2025/11/25

講演会の要約を行う際の基本的な手順と考え方を、一般の方向けに解説します。

「いきなり要約」は失敗のもと

講演の録音を聞きながら、「ここは重要だからメモして、ここは省いて…」と同時進行で要約しようとしていませんか?

実は、これが最も難しい方法なのです。

音声を聞きながら内容を理解し、同時に重要度を判断して、さらに文章として書き起こす。この3つの作業を同時に行うのは、プロでも非常に負荷が高い作業です。

 
正しい手順は「テープ起こし」→「要約」の2段階

効率的に、そして質の高い要約を作るための基本は:

ステップ1: まず丁寧にテープ起こし(文字起こし)を行う
ステップ2: 完成した文字原稿を基に要約作業を進める

この2段階のアプローチが、確実で質の高い成果につながります。

要約の成否を決める「内容理解」の重要性

さて、テープ起こしが完了したら、すぐに要約作業に入りたくなるかもしれません。
しかし、ここでもう一つ重要なステップがあります。それが講演内容の徹底的な理解です。

 
内容理解のためにやるべきこと

1. 講演の音声を改めて聞き直す
文字だけでは伝わらないニュアンスや強調点を確認

2. ケバ取り原稿をじっくり読む
(ケバ取り=「えー」「あのー」などの不要な言葉を整理したもの)
全体の流れと論理構成を把握

3. 配布資料や参考資料に目を通す
講演者が伝えたかった背景や補足情報を理解

この3つをしっかり行うことで、講演の全体像が明確になります。

実は、この段階までくれば要約作業の3割は完了していると言っても過言ではありません。それほど内容理解は重要なのです。

 
「要約=文字数削減」ではない!本質を理解する

ここで多くの方が誤解しているポイントがあります。

要約とは、「長い文章から言葉を減らしていくパズル」ではありません。

 
要約の本質は「原稿の再構成」

要約とは、講演録を基にして新たに原稿を構成し直す作業です。

つまり:
– 単に文を短くするのではなく
– 講演の趣旨・構成・流れを深く理解した上で
– 重要な要素を抽出し
– 読みやすい形に再構築する

これが本来の要約作業なのです。

実践!要約作業の3つのポイント

内容を十分に理解したら、いよいよ実際の要約作業に入ります。

ここで意識すべき3つのポイントをご紹介します。

 
ポイント1: 重要度の選定

講演のすべてを残すことはできません。

  • 講演の核心となるメッセージは何か?
  • 具体例は全て必要か、それとも代表的なものだけで十分か?
  • 繰り返し語られた内容の本質は何か?

このような視点で、残すべき部分と省くべき部分を見極める判断力が求められます。

 
ポイント2: 話し言葉から書き言葉へ

講演は「話し言葉」ですが、要約文は読まれることを前提とした「書き言葉」である必要があります。

  • 冗長な表現を簡潔に
  • 口語的な言い回しを文語的に
  • 文脈を補って理解しやすく

読み手がスムーズに理解できる文体に整えることが大切です。

 
ポイント3: 意味とニュアンスの保持

最も重要なのは、講演者の意図を損なわないこと。

短くすることに気を取られて、本来の意味やニュアンスが変わってしまっては本末転倒です。

  • 講演者は何を伝えたかったのか
  • どのような感情やトーンで語っていたのか
  • 聴衆にどう受け止めてほしかったのか

これらを常に意識しながら、的確に再表現することが求められます。

「プロに任せる」という選択肢も

ここまで読んで、「やっぱり要約は専門的な技術が必要なんだな」と感じられた方もいらっしゃるかもしれません。

その通りです。だからこそ、私たち原稿作成のプロフェッショナルが存在しています。

  • 大切な講演会の記録を残したい
  • 社内外に共有できる資料を作りたい
  • 時間がなくて自分では難しい

そんなときは、ぜひ専門家の力を借りることも検討してみてください。

私たちは日々、さまざまな講演・セミナー・会議の要約を手がけています。内容の理解から文章の再構成まで、確かな技術でサポートいたします。

 

お困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。

講演会の要約でお悩みの方、まずは一度お声がけいただければ幸いです。

ケバ取りテープ起こし→要約はこちら
https://www.tapeokoshi.net/about-youyaku/

この記事を書いた人

タイナーズ

タイナーズの代表者。2006年以来、議事録作成は元より、整文、要約、質的研究素材づくりなど、広く言語に関わる業務の陣頭指揮を執っている。言語学を応用した研究領域の大学院既卒者(修士)。表現のニュアンスを大切にしている。

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