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  • Soundを聴くのではなく、内容を理解する。

    Soundを聴くのではなく、内容を理解する。

    今回は、テープ起こしの技術的なことで、とても大切なお話です。

    「テープ起こし」というと、なんとなく、音声を聞いてそれを文章化する仕事のように聞こえます。

    字面(じづら)としては「音声を聞いて、それを文章化する」に違いないのですが、この「音声を聞いて」を「soundを聴いて」と捉えると、原稿の精度としては非常に低いものになります。

     
    たとえば、音楽を聴くとき、ラジオからたまたま流れてきた曲がかっこよくて口ずさんでも、実際は正確な歌詞は分からないと思います。

    より分かりやすく言いますと、誰でも知っている洋楽、なんでしょう、誰でも知っている洋楽。Wham!の「Last Christmas」にしましょう。クリスマスシーズンになると、どこからともなく聞こえてくる、胸がきゅんとなるあの名曲です。「ラースクリスマス、アイゲイビュマイハー♪」です。

    この曲のことをよく知っていて、クリスマスシーズンに聞こえてくると胸がきゅんとしますが、では歌詞をすべて理解しているかというとそうではありません。(まあ英語と言うのもありますが)

     
    これが「soundを聴く」という行為です。

     
    「soundを聴く」という行為は、好きな音楽を聴くぶんにはいいのですが、テープ起こし業務においては適切ではありません。

     
    優れた原稿を作成するためには、

    話されている内容を理解することが必要

    になります。

     
    たとえば、会議に登場しているAさんは、

    こういった立場で話しているなあ
    どうやらこういった内容を話しているなあ
    今、このことについて話しているなあ

    といったものです。

    こういったことを理解しようとすることで、Aさんの発言を正確に原稿にすることができます。

    反対を言いますと、Aさんの発言を正しく理解しないと、それを文章化したところで、間違えることが多く発生してしまいます。

    以前、「テープ起こし業務はタイピングのお仕事じゃないですよ」とお伝えしましたが、

    テープ起こしはタイピングのお仕事ではなく

    テープ起こしは、反射神経の作業ではなく、内容を理解する知的業務である、というのが大きな理由です。

     
     

    ここからが、もっとも大切なお話です。
     
     

    内容を理解すれば、正確な原稿を作成することができるのですが、問題は「内容を理解できるかどうか」です。

    話している内容を理解するためには、現時点での、テープ起こしの担当者としての、地頭(ぢあたま)の良さや学識が必要です。

    平たく言いますと、話している内容を理解するためには、「そこそこ頭が良くないといけない」という身も蓋もないお話です。

     
    「じゃあ私には無理だ、別に取り立てて頭がいいわけじゃないし」
     
    とお思いになるのは早いです!

    地頭(ぢあたま)の良さや学識をどれだけ持っているかなんて、自分では分かりません。当社で、これまで採用活動を行なっている中で感じるのは、自身の地頭(ぢあたま)の良さや学識に気がついていらっしゃらない方が多いんです。

    有名な大学の出身だからといって、地頭(ぢあたま)がいいとは限りませんし、学識なんて、どの大学の卒業生であっても、どんな会社にお勤めであっても、学び得ようという意欲がないまま今日(こんにち)に至っていれば、スッカスカなんですから。

     
    「私にできるかなあ」

    と不安に思っていても、いざフタを開けてみると、ものすごくテープ起こし業務に向いている、つまり、地頭(ぢあたま)の良さや学識を有している方が多いです。

     
     
    「私にできるかなあ」

    は、いつの間にか、

    「私、できるやんか」(関西弁ver.)

    になるんです、不思議なもので。

     
    その意味で、テープ起こし業務は、特別なスキルを有していなくても(元々、そんなものはありませんし)、できる人にはできて、できない人にはできないという、なんとも向き不向きが分かりやすい業務になっています。

     
     
    それと最後に、「文章を読んだり書いたりするのが好き」「原稿作成が好き」という強い気持ちは、地頭(ぢあたま)の良さと同等のものであり、それによって学識はすぐにたくさん持つことができる、ということも付け加えておきたいと思います。

     
    ここまでお読みいただきますと、ご自身がご応募するに足る方であるかどうか、判断ができるのではないかなあと思います。

     
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    https://www.tapeokoshi.net/saiyou.html