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報告会の議事録の書き方、どこまで書けばいい?

time 2026/02/12

報告会の議事録の書き方、どこまで書けばいい?

「報告会の議事録って、どこまで詳しく書けばいいんだろう?」

この疑問を持ったことがある方は多いのではないでしょうか。文字起こしをそのまま残すべきか、要約でいいのか、それとも簡単なメモ程度で十分なのか。実は、この問いに対する唯一の正解はありません。議事録の最適な形式は、報告会の性質と、その記録を何に使うかによって決まるからです。

この記事では、報告会議事録の書き方について、目的別の考え方を整理してお伝えします。

まず確認すべきは「何の報告会か」

議事録の形式を考える前に、そもそも何についての報告会なのかを明確にする必要があります。報告会の種類によって、議事録に求められる役割が大きく異なるためです。

たとえば、新製品の先行市場投下に対する消費者反応の報告会であれば、これは明らかにマーケティング領域の話です。市場の声や数値を正確に記録し、今後の戦略判断の根拠として活用されることが想定されます。

一方、従業員育成に関する各部署の実践報告会であれば、人材育成施策の効果検証が主な関心事となります。各部署がどのような取り組みを行い、どんな成果や課題があったのかを共有し、好事例を横展開することが議事録の役割になるでしょう。

このように、報告会のテーマによって「何を重視すべきか」は変わります。数値の正確性なのか、事例の共有なのか、経緯の追跡なのか、専門的知見の蓄積なのか。この前提を踏まえたうえで、具体的な形式の判断に進みましょう。

議事録の形式を決める4つの考え方

1. 原則は「ケバ取り」で十分

基本的な考え方として、文字起こし原稿から「えー」「あのー」などの不要な言葉を取り除いた、いわゆるケバ取り程度の記録で、多くの場合は事足ります

ケバ取り原稿のメリットは、発言内容の正確性が担保されることです。「誰が何を言ったか」がそのまま残るため、後日参照したときに経緯を正確に追跡できます。編集や要約の過程で意図が変わってしまうリスクもありません。

記録として残すことが主目的であれば、この形式を基本と考えてよいでしょう。

2. 共有・伝達が目的なら整文・要約を

ただし、その議事録が「読まれること」を前提としている場合は話が変わります。

経営層への報告資料として使う、報告会に参加していない他部門に共有する、といった用途であれば、報告発表ごとに整文したり、要約したりすることで可読性が大きく向上します。忙しい読み手にとって、ケバ取りだけの長文原稿を読み込むのは負担が大きいものです。

情報を伝達することが目的なら、読みやすさを優先した編集は有効です。

3. ニュアンスが重要な報告は要約しない

ここで注意が必要なのは、すべての報告が要約に適しているわけではないということです。

たとえば、プロジェクトの進捗遅れについて担当者が慎重な言い回しで説明している場面。あるいは、市場調査の結果について「まだ断定はできないが」という留保付きで報告している場面。こうした場合、「何を言ったか」だけでなく「どう言ったか」が重要な情報になります。

要約してしまうと、発言のトーンや含意、文脈といったニュアンスが失われます。結果として、本来伝えるべき情報の本質が抜け落ちてしまう危険があるのです。

このような報告については、整文(読みやすく整える)にとどめ、要約は避けるべきでしょう。

4. ペライチで済むなら、それでもいい

「決定事項と次のアクションだけ書いた簡単な議事録で十分」というケースもあります。いわゆるペライチの議事録です。

これで事足りるのであれば、無理に詳細な議事録を作成する必要はありません。ただし、認識しておくべきことがあります。ペライチで済むということは、その議事録が後日詳細に参照される可能性が低いということです。つまり、その報告会自体の組織内での重要度がそこまで高くない、ということを意味しています。

これは議事録の品質の問題ではなく、報告会の位置づけの問題です。形式的な記録として残すことが目的であれば、ペライチで問題ありません。

判断のフローをまとめると

ここまでの内容を整理すると、議事録の形式は以下の流れで判断できます。

第1段階:報告会の性質を把握する

まず、何についての報告会かを明確にします。マーケティングなのか、人材育成なのか、プロジェクト進捗なのか、研究開発なのか。その領域で重視されるもの(数値の正確性、事例の共有、経緯の追跡、専門知見など)を確認します。

第2段階:用途に応じた形式を選ぶ

次に、その議事録が何に使われるかを考えます。

  • 記録として保存することが目的 → ケバ取り原稿(正確性重視)
  • 共有・伝達することが目的 → 整文・要約(可読性重視)

共有・伝達が目的の場合は、さらに以下を判断します。

  • 事実の伝達が中心 → 要約OK
  • ニュアンスが重要 → 整文のみ(要約NG)

最も避けるべきこと

最後に、議事録作成において最も避けるべきことをお伝えします。

それは、目的を明確にせず、慣例だけで作成することです。

「前回もこの形式だったから」「いつもこうしているから」という理由だけで議事録を作成していると、コストに見合わない作業になりがちです。詳細すぎる議事録を誰も読まない、あるいは簡素すぎる議事録では後日必要な情報が得られない、といった事態が起こります。

報告会の性質と議事録の用途を明確にしたうえで、適切な形式を選ぶ。このシンプルな原則を押さえておくことで、議事録作成の効率と品質を両立させることができるでしょう。

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この記事を書いた人

タイナーズ

タイナーズの代表者。2006年以来、議事録作成は元より、整文、要約、質的研究素材づくりなど、広く言語に関わる業務の陣頭指揮を執っている。言語学を応用した研究領域の大学院既卒者(修士)。表現のニュアンスを大切にしている。

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