2024/04/12
アンケートの自由記述形のメリットとは、回答者の生の意見や感想の中から予期せぬ発見・アイデアが得られ、定量データ(選択肢形式の回答)と組み合わせることで、より深い分析が可能になることです。
1. 回答者の生の意見や感想を収集できる
自由記述回答では、選択肢形式の設問では得られない回答者の率直な意見や気持ちを聞くことができます。これにより、アンケートの目的に沿ったより深い洞察を得ることができます。
2. 予期せぬ発見や新しいアイデアを得られる可能性がある
回答者の自由な発想や経験に基づく意見から、アンケート作成者が予期していなかった気づきやアイデアを得ることができます。
3. 定量的なデータと組み合わせることで、より深い分析が可能になる
選択肢形式の質問から得られる定量的なデータと、自由記述から得られる定性的なデータを組み合わせることで、より詳細で多角的な分析が可能になります。
研究者の方や、法人のマーケティング部門にいらっしゃる方であればお気づきだと思いますが、これはインタビュー調査に近い手法です。
インタビュー調査では、インタビューを通して対象者の経験や意見を深く掘り下げ、それらを言語データ(逐語録)として収集・分析します。アンケートの自由記述欄から得られるデータも、回答者の経験や意見が言語化されたものであり、質的なデータとして扱うことができます。
もちろん、話された情報と限られたスペースに書かれた情報とでは、回答の深度や幅に違いがあり、非言語的情報(表情や話し方)の有無の違いもありますが、それでも質的データとしての高い有用性と、インタビュー調査と比べて大規模なサンプルから情報を収集できるという利点があります。
つまり、アンケートの自由記述欄は、量的データ寄りの質的データ、または量的データと質的データの中間の性質を持っていると言えます。